2008-08-18 2月、モスクワ ロシア・東欧科 つづきの話。私が今までの人生でいちばん必死に、文字通り必死に歩いたのは2月のモスクワで遭難したとき。 バスもタクシーも見つからず、ここがどこかも分からず、商店もひとつもなく、果てしなく長い道路を高速で走り去る車を見送り続けながら、ひとまず右か左 どちらか決めて、歩きだすしかなかった。 正誤なんて目的なんて意味なんて ぜんぶ真っ白で、私は自分の身体の中に熱が、生命があることを知った。