猫楠

猫楠 南方熊楠の生涯 (角川文庫ソフィア)

猫楠 南方熊楠の生涯 (角川文庫ソフィア)

死んだあとのことはわからない、死んでからほんとうの生がはじまるのかもしれない。
そうかもしれない。

熊弥が発狂するところで泣きそうになった。

『猫楠』の参考文献にもなっていた『南方熊楠』の著者、鶴見和子さんが、病気で半身不随になった際のことば。

「ひとつの体の中に死者と生者がいるのよ
誰にでもできることじゃないでしょ
面白いじゃない」

さすが熊楠研究者。
そうそう言えるものじゃない。

さらに鶴見さんはその死の直前に

「死ぬということは面白い経験ね
こんなの初めて」

と、おっしゃったという。
うん、楽しみにしておこう。

南方熊楠 地球志向の比較学 (講談社学術文庫)

南方熊楠 地球志向の比較学 (講談社学術文庫)