きもの文化検定

この人の隣にいることで思い知らされる孤独を、わたしはこれから何度あじわうんだろうか
恋人はいつもわたしを孤独にする



30分かけてきちっとびしっと浴衣を着、夏帯をお太鼓にして帯揚帯締め帯留・・
「きれいに着れたよ」と披露したわたしを一瞥して「うん」とだけ言った彼はそれきりまた携帯電話をいじりつづけた。

べつに、上野の西郷隆盛ばりに浴衣はだけて着流しているギャルたちを批判する気なんて、ない。
最近のわかものときたら、なんて言うつもりは毛頭ない。
ただ、ああいうグズグズな着方を、わたしは美しいとは思わないから、グズグズにならないように、けっこうがんばって着たのよ、ってのが、1mmも伝わらないとは。

兄弟しかいない家庭のおかあさんの「こんなとき、娘が欲しかったわあ」って、家事を手伝ってくれる子がいないという大変さじゃなく、きっと、理解者がいないっていう孤独ね。

いいんだ、自己満足だから、という気持ちの、「自己満足」に対するわたしの覚悟が足りなかったのだ。

ふんまんやるかたなし、というのはこのことだ。

憤懣はたいてい散財というかたちで処理される。
閉店まぎわの地元の本屋に下駄で駆け込んで衝動買い。

きものの文様 ―格と季節がひと目でわかる(特選実用ブックスきもの)

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きもの文化検定をとることをにわかに決意。(どんな検定なのかぜんぜんしらないけど。ロシア語検定とおなじくらいあやしげ)

着物の織りと染めがわかる事典

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